MURATA. Blog

No.16     へっどぽん                     

 
 
こんちは   ご無沙汰しとります
 
 
この前までお仕事させていただいていた
某アーチストさん(某かっちゃん)が持ってた 「ヘッドホン」 が、、、
 
良すぎてびっくらこきまくりました。 
 
 
コレ

P1000189.jpg P1000187.jpg
 
 
株式会社オーディオテクニカ|一般製品|ATH-AD900
(あ、わりとお値段 するっすね)
 
 
イヤー、ホンとにおどろいた。 (←      ・・・・・。 どうだみたか。)
 
 
すごくいいです。 なんかね、めちゃくちゃ自然な音 でした。
スピーカーとヘッドホンって、「全然違う聞き方」 っていうイメージがあったんですが、
このへッドホンだと その間の壁がだいぶ低く感じる。
 
僕は普段、スピーカー中心 というか、ほぼスピーカーで作業してるんですが、
そこで作った音をこのヘッドホンで聞いたら、ほとんどまんまイメージ通りに聞こえたです。
「ヘッドホンで聞いてる」 という感じがあまりしない。 
それに加えて、ヘッドホンの 「詳細、聞こえます」 的な。 すげえ。
 
 
ヘッドホンには大きく分けて、
 
「開放型」 -- 普通にヘッドホンを作るとまずはこれになる 全力で「音漏れ」する
「密閉型」 -- 音漏れが困るので塞ぎました っていうもの 漏れないかわりに音的には不利
「その他」 -- 両者の中間とか、その他いろいろの変わり者
 
という種類があるのですが、こいつは 「開放型」 です。
普通は、街中で使うときやスタジオに置いてあるレコーディングで使うヘッドホンは 「密閉型」 が多いです。
電車の中で 「開放型」 のヘッドホンなんかした日にゃ、たぶん蹴りが飛んできます。うるさくて。
レコーディングでも、マイクに音漏れが入るとマズイので 通常は「密閉型」が置いてあって、
僕はちょっとしたチェックにしかヘッドホンを使わないので、スタジオに置いてあるのでいいや という感じでそれを使っています。
 
  
だから僕は普段から 「密閉型」 のヘッドホンには慣れてるけど、あまり 「開放型」 には触れる機会が無くて、
「密閉型」 特有の 「つまった音」に慣れてしまっています。
 
そういう状況だから、久々に聞いたこの 「開放型」 のヘッドホンATH-AD900 がよく聞こえたのかもしれませんが、
「開放型ってこんなにいいんだーへー」 と思ってしまいました。
これで音楽聞きたいなあ と素直に思った。
 
 
~回想~
 

昔、学生時代などは僕もご他聞に漏れず 「ヘッドホン小僧」 でした。
スピーカーなんて遠いし、デカイ音で聞けないからやだ と思って、毎日ヘッドホンで音楽を聞いていました。
しかもちょっとダサい事を言うと、僕は 「まちなかヘッドホン」 にはかなり早い時期から取り組んでいました。それが普通になるだいぶ前からです。
 
「もっといい音でノリノリで学校行きてぇなあ  あ、イヤホンやめてヘッドホンにすればいいんだ!」 と我ながらスバラシイ思いつきをして、
まだ時代的に、誰もそんな人がいなくて こんなデカイのを街中でしてたら恥ずかしい と思っていたけど、
しょうがないな、こっちの方が楽しいから! 笑いたきゃ笑え! みたいな感じでいました。
 
CDウォークマンに 「音飛びガード」機能 がまだ付いていなかったので、リュックにタオルをいっぱい詰めて、
研究の結果、一番 音とびが少なくなる 「角度」 でリュックに入れて、
研究の結果、一番 音とびが少なくなる 「歩き方」 でなんか不自然にロボットみたいな歩き方をして、
チャリンコでは 必ず立ちコギで、膝をクッションにすれば飛ばない! などと頑張っていました。

その頃はまだ、今ほど世の中にヘッドホンが充実してはおらず、電気屋さんにそんなコーナーも無く、
それでも、数少ないラインナップの中から バイトで頑張って手に入れた少ないお金で
良さそうなヘッドホンを買って試したりしてました。 
 
 
~回想おわり~
 
 
この仕事を始めてからは、
当たり前ですがスピーカーでみんなで作業をするので、スピーカーになれすぎてヘッドホンから遠ざかってました。

iPodで音楽を聞くときも僕は、「標準で付いてくるイヤホンで小さい音で聞く」 というスタイルにハマってしまい、
(職業的に、「ヘボい音で聞く」 事も必要なのでそうなっていったのだと思う。いつでもスタジオでスピーカーで爆音で聞けるし)
なので、最近はなかなかヘッドホンを使う機会が無かったです。

が、これを聞いて 久々に 「ヘッドホンで音楽聞きてえ」 と思いましたよ。


ただ、しょうがないけど全開で音漏れします。
「誰かがパソコンのスピーカーで音楽聞いてるのかな?」 ってくらい漏れます。 ほとんどスピーカー。
なので、使う状況は注意が必要です。

用途的には 「リスニング用」 「トラック作成用」  、、、あとは、、「俺はこんなハイセンスな音楽聞いてるぜ!アピール用」 ですかね?w
 
まあでも、ほんとにオススメです。 僕はたぶん買います。
(気になる人は、必ず 「試聴」 してから買ってね。 イメージと違う と言われても おれ、知らね。)
 
最近、テクニカはいい噂しか聞かないっすね。 いいよいいよー、ガンバレガンバレ。
 
 
 
 
 

~全然関係ない、本日のぬふふな お ま け ~
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(via:「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の予告編流出、「式波・アスカ・ラングレー」も登場 - GIGAZINE

ぬふふふふ  ふはふは
 


No.08     しんくうかん                    

 
 
   P1000174.jpg
 
 
さすがにアホなことばっかり書いてるとウザがられそうなので、
たまにはマジメな事も書きます。
 
 
この前、ウチのマイクが修理から帰ってきた際の 
感動の一大スペクタクル巨編をお送りしたわけですが、
あれ、何が故障したかといいますと
「真空管のヘタり(寿命)」 です。
 

SONY C-800G というマイク
は、「真空管式コンデンサーマイク」 です。
中に真空管が入っています。
(ちなみにリンク先にあるお値段は、マイク本体「のみ」の値段です。「電源ユニット」 が別途必要。20まんえん たけぇ。)
 
 
オーディオ関連の機械にいまだに利用されるこの真空管という素子は、残念ながら思いっきり
「消耗品」です。 駆動する時間が増えると、消耗して爆発します。

うそです。爆発はしませんでした。 なんか変なことになります。
歪んだり、ノイズを出したりします。
そのノイズが 「ボソッ、、ボソボソッ、 ガサゴソガサッ、、、、 ボボボソボソッ、、、ボソッ サミシイ ボソッ、、、」
っと、独特のノイズを出します。いやほんとに。 しかも、かなり小さい音です。
で、それが「マイクに風の音が入った時」 の音に似ているので僕らはそうなった時、
「お、風が吹き始めた」 とか 「なんかいい風吹いてるのでとっかえなきゃ」 などと言います。
 
 
この手のノイズが鳴ったら、実は後ろに カオナシ がいた という以外は、
十中八九、真空管のせいなので、真空管を交換したりします。

真空管の寿命とトラブル
http://www.geocities.jp/brabecaudio/
(わかりやすく、面白い記事 発見。すごいなあ。 リンクを張らせていただきます。)


普通の真空管マイクはこういう感じで
 
 
 
P1000177.jpg

 
クルッ、シュパッ  っと簡単に真空管にご対面できて交換できるんですが、
800Gの場合はどうもそうではないっぽいです。

誰に聞いても うつむき加減で 「いや、自分でやるのは止めた方がいいよ、、、」 とか、
「自分で?! しーっ!バカおまえっ! やられるぞ!?その話する時は気をつけろ!」 としか言わないし、
以前修理に出した時に、ダメになった真空管もご丁寧に送り返してくれたんですが、
 
 
 
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こんな、運動会のおにぎり的な 謎なアルミホイルみたいなものがくっついて くるまってたりするので
(まあ、たぶん廃熱関係とか、磁界がどうとか なんだろうけど)、
おっかないから、おとなしく修理に出して毎回4万くらいとられてます。 たけぇ

でね、よく真空管の音うんぬんの話があって、僕もいろいろ買って試した事はあるんですが、、、
その結果 「すわっ!! こりゃあ、無限の可能性の世界が広がってるぜぇぇぇ!」 という感じで、
いくら時間があっても足りなそうで 正直、キリがないという感じです。
 
というか、そこを変え始めると もともとのその機種のイメージすらブレてしまう。 
僕が知っている機種では無くなってしまう。
なので、僕が仕事で使う機材の真空管は 「基本、メーカー推奨のもので、それも含めたその機種の音」 と考える事にしましたので、
今後とも宜しくお願いします。
 

ちなみに、真空管というのは実はかなりヘボい素子です。
「音がキレイに」 なんて 滅相もありません。 逆です。性能はかなり効率が悪い方です。
「正確さ」 という点ではトランジスタの方が格段に上です。 (条件にもよりますが)
「でもその歪み方が場合によってはとても音楽的」 それだけなんです、真空管を使う理由は。
間違っても真空管は 「水戸の印籠」 では無いので勘違い無きよう。
 
 

もひとつちなみに、エンジニアの技術の一つとして
「ノイズの音をおぼえる」 というものがあります。
ノイズというのは、使用している機材になにかしらの問題が起こったときに発生する「音」 で、
それを憶える、そしてそのトラブルを解決した方法もセットで憶えておく事で、
次にそのノイズを耳にしたときに、迅速に対応できるようにしましょう 
と、伝説のエンジニアの書には書いてあります。  たぶん。
 
 
先ほどの真空管の発する 「ボソボソ」ノイズ は、かなり特有な音なので、
その音を知っていれば一瞬で、「あ、真空管だ」 と分かります。
しかしながら、本当に小さな音で なかなか気付きづらいかもしれません。
  
でも、エンジニアは 「いい音」 ばかりを追及する仕事ではありません。
「ダメな音」 も知らなくてはならない。 「ダメな音」 にならない為には という考え方も必要なんです。
だから、常に耳をそばだてておくクセがいつの間にか付いてしまうのですが、
そのため、後ろで誰かがパソコンで聞いている音楽が一瞬飛んだりするだけでビクッとなってしまう体質になります。 
(以前にその手のエラーで嫌な思いをした証拠。 うう、こわいよう)

 
ノイズにはいろいろな音のタイプがありますが、問題を起こしている箇所によって出す音の傾向が近いので、
ノイズを聞いただけで、どこがおかしいのか だいたい予測できます。
「ザーザー、ブーン、ジージー、チッチッ、チュー、ボソボソ、ビビー、ホロッホー」
 
あとは音以外にも、スタジオのようにある程度のシステムを組んでいると、
突然音が途切れるとか、音質がおかしいとか いくらでも出できます。
  
そういうトラブルに見舞われたときに、いかに迅速にトラブルを回避・応急処置をできるか
というのも、エンジニアの手腕の一つ というか、エンジニアとして必ず必要な 「大事な技術」 です。
当たり前です。お客様は、お金を掛けてスタジオを使ってくれるんですから。     (今いいこと言った)
 
 
そんなこんなで、僕も頑張りますので、みんなでがんばりましょう。
 
 
お し ま い
 
 

No.05     無事、帰還                    


「艦長! いきなりブログの更新をサボっている間に
修理に出していた、我が軍の主力マイクロフォン戦艦
SONY C-800G号が 無事、帰還いたしました!」
(最近は実はSONYから借りた代替機でやってました)
 
 
 
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「搬送用コンテナ 開放!」
 
 
 
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「総員、発進準備! 準備が整い次第、直ちに発進せよ!」
 
 
 
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「発進準備完了! C-800G号 は っ し ん !!」
 

 
 
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「視界良好!これより格納庫へと向かいます!」 
 
 
 
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「格納庫、ゲート開放!!」
 
 
 
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「目標地点、ドッキングステーション目視にて確認! これより接続体勢へ移行する!」
  
 
 
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「最終安全装置 施錠!」
 
 
 
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「メイン電送ケーブル、接続開始!」
 
 
 
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「任務完了! 以降、 思う存分 貴殿のソウルをぶつけるように!」 
 
 
 
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おつかれさまでした   またね
 
 


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